結局私はどうしてほしかったのか【性被害を打ち明けたとき】
結構私はどうしてほしかった?
性被害に関連した出来事の中で、私が一番辛かったのは、家族から「そんな恥ずかしいこと他人に相談するな」と言われた事でした。
被害そのものと同じか、それ以上に悲しい事でした。
その経験が私の中で大きかったため、最近は「セカンドレイプ だめ!」と熱心にTwitterやブログで叫んでいます。
では、身近な人に被害を打ち明けたとき、いったい私はどうして欲しかったのか。また、どうしてもらった時に嬉しかったのか、
今までの経験から真面目に考えてみました。
(超、超個人的な考察なので、参考程度にお読みください 笑)
「教えてくれてありがとう」
私が今まで被害を打ち明けた人に言われた言葉の中で一番嬉しかったのは、被害後に付き合っていた人に言われた「教えてくれてありがとう」という言葉でした。
それまで母に言われた「他人に相談するな」というのをすごく守って、一人で抱え込み続けていたのですが、だんだん精神的に不安定な時期が続き、当時付き合っていた彼氏に話さざるを得なくなりました。そのため、母の言いつけを破った罪悪感と、自分の恥ずかしくて汚い部分を好きな人に知られてしまったという絶望感でいっぱいになりました。
しかし、そんな時に「教えてくれてありがとう」と言われてどれだけ心が救われたことか、、今はもう別れてしまった方ですが、感謝してもしきれません。
「教えてくれてありがとう」という言葉はすごく嬉しかった.......。。
普段と変わらない様子で
そして最近もう一つ、意外な形ですごく救われたエピソードがありました。
実は今年で被害から5年が経ちますが、初めてこの間妹に被害を打ち明けました。
被害の話を聞いた妹は最初こそとても驚いていましたが、私が予想していたよりずっと落ち着いていました。10分後には、ゲームや学校の話など、普段と変わらない話をしていたし、普段通りに接してくれました。
私が昔、家族だからこそ打ち明けるのが辛かった理由の一つに「平和なこの家庭を、私が打ち明けることで壊してしまうかも」という不安がありました。そして、母が私の被害を知った時の反応を見たら、その通りになってしまった!とずっと思っていました。
しかしそんな中で妹が、被害を知る前と同じように接してくれた事は、何も特別な言葉を言われなくても、私にとっては充分温かくて、安心できる事でした。
以前、クローズアップ現代の性暴力の特集で、自身も性被害の経験を公言されている三浦瑠璃さんが、「周りがジタバタしない事が大切」とおっしゃっていました。
本当にその通りです。
本人の意思と離れたところで、
騒いだり、隠蔽しようとしたり、警察に連れて行ったり、、、
悪意はなくてもむしろ善意でも、被害を受けた本人はそれによって不安になってしまう事があります。
無反応が良いとか、放置するのが良いと言いたい訳ではなく、“本人の意思を聞いて対応する事”、“本人が意思を伝えやすい環境を作ること”の2点が大切だと思います。
被害を受けた場合、人によって周りの人にどうして欲しいかは異なると思いますが、だからこそ、全てのケースに共通して言える最も重要なポイントは「本人の意思を尊重する事」だと思います。
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