ダイバーシティを語るうさぎ「性暴力サバイバー」

性暴力の被害当事者です 。PTSDの事、自分の体験談、日々の楽しみなど色々な事を綴ります。女子大生です。

身近な人が性被害にあったら

こんにちは。

コロナウイルスの外出自粛で家にずっといるのに、部屋の掃除は全く捗らないダイバーシティを語るうさぎです。(╹◡╹)♡

明日から在宅オンラインミーティングが連日あるので、今日こそ他人に見せられる部屋にしなければ!!!

 

さて、前回のブログでは性暴力の被害を母に打ち明けた時のエピソードを書きました。

思ったように寄り添ってもらえず心に傷を負ってしまったというお話でした。

今回は“自分が母に話した時にどうしてほしかったか”、また、“もし身近な人に被害を打ち明けられたらどういう言葉をかけたら良いか”ということについて私の考えを書いてみます。

 

 

あなたは悪くない

性犯罪の被害にあってから、私は自分のことを汚い存在だと思っていたし、女性として、一人の人間として大切でプライベートな部分を加害者によって踏みにじられて、それを守ることができなかった自分には価値がない!と考えるようになっていました。

被害に遭ってしまったのはその時うまく抵抗できなかった自分が一番悪いとも思っていました。私の場合、被害は全く知らない人からだったので特定の顔の分かる誰かを責めることができず、ただただ自分に非があると感じて毎日自分を責める気持ちに苦しみました。

 

そんな時に、

「あなたは悪くないよ」

と誰かに言ってもらえたら私はもっと楽に生きられたと思います。

性犯罪において、被害者に非があるというのはあり得ないし、悪いのは絶対に加害者です。でも被害に遭ってすぐの当事者はアイデンティティも揺らいでしまうし、自分の事を客観的に見ることができず、自分を責めてしまうことは少なくありません。

一番最初に

「あなたは悪くないよ」

「私はあなたの味方だよ」

とはっきり言ってくれる人がいれば、その言葉は必ず後の困難に打ち勝つ力になります。

 

もし身近な人が性被害に遭ったら?

では、もしあなたの身近な人が被害に遭った場合、どのように接すると良いのでしょうか?

自分の経験から考えたことをお話しします。

私は母に被害を打ち明ける前に、当時仲の良かった友達にラインで話し、それを母が見つけたタイミングで初めて私から母に伝えたという流れでした。

その時、

「こんな恥ずかしい事を何故他人に話したんだ」

と叱責されてしまいました。

 

  • 打ち明ける事で家族に嫌われたくなかった

 

  • 一番近い存在だからこそ家族には話しづらかった

 

  • 当時を思い出して言葉にすることが辛かった

 

家族に一番に話せなかった理由は私なりに色々ありました。全てではありませんが、その理由の一部を母に説明した事もありますが、理解してもらえませんでした。

また、他人に話した事を叱責された事で、ますます自分が家族に迷惑をかけて悪い存在だと思うようになってしまいました。

 

事件から5年ほど経って、当時のことを冷静に考察できるようになった今は自信を持って言えます。

家族だからこそ話しにくいことはたくさんあるし、誰に話すかや、そのタイミングは本人が選ぶべきことです。

被害当事者の周りの人は無理に話させたりせずに、本人が話したい人、話せるタイミングで話せるようにすることが重要だと思います。

 

また、家族の関係において、平素からコミュニケーションを大切にして、お互い相談事をしやすい関係性を築いておいたり、親子で性の話題(”下ネタ“ではなく性教育のようなもの)を話し合える関係でいることの大切さを自分が性被害に遭ってみて改めて痛感しました。

 

性犯罪を自分とは関係のないものだと思わずに、社会全体の問題としてみんなが当事者意識を持ち、改めて性教育の大切さについて議論が展開されやすい世の中になることを、性犯罪の被害を経験した一人として切に願っています。

 

 

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